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5種類のジェッソを比較 (Compare five kinds of gesso)

手作りしたジェッソを比較してみます。

今回は、これらのうちの3種類の石膏を使っています。

今回は、アセテートフィルムではなく、箔台、箔ナイフ、竹バサミを使って作業しました。
本当は金の下の薄い和紙は取り外してから使うのですが、ちょっと試しに下に敷いたまま使ってみました。問題なかったです。

さて、本題。

あまりきれいな出来でないこと、写真写りがかなり悪いですが。上の段から順に、1,2,3,4,5と番号をつけておきます。

1と2はだいぶ前に手作りしたもの。
3〜5は先日手作りしたもの。
(1、2)と(3,4,5)は少しだけ材料の配合割合が異なります。

1の材料:John Neal bookseller の Calcium Sulfate Dihydrate、鉛白、Fish Glue, 砂糖、アルメニアンボール、蒸留水
2の材料:John Neal bookseller の Calcium Sulfate Dihydrate、チタニウムホワイト、Fish Glue, 砂糖、アルメニアンボール、蒸留水

上の段から1,2

 

上の段から1,2

3は石膏として、1日で清和(水和)したSlaked Plaster of Parisを使用
4は石膏として、1ヶ月かけて清和(水和)したSlaked Plaster of Paris を使用
5は石膏として、Gesso Sottile をそのまま使用

 

上の段から、3,4,5

ぱっと見はあまり違いがないように見えますが、仕上がりが美しく感じたのは、1、2、5でした。
もちろん、それぞれ乳鉢でのすりつぶしの状況も少しずつ異なるので、完全に同じ粉末のコンディションとはいえませんが、乾かしたジェッソをメノウ棒で磨いた時に、綺麗にツヤが出て、ツルツルピカピカになったのは、5でした。

とはいえ、3のレシピもこのくらいまでピカピカになりました。

けれども、3、4も決して悪くはないので、結局のところ、今回実験したものはどれでも使えるものと判明です。 ただ、手軽さからいえば、5が一番安くて手軽です。清和する必要がないので、購入してすぐに使えるのがいいです。

1、2のJohn Nealのものもいいのですが、何の種類の石膏か不明なこと、価格がかなり高いこともあり、5が一番いいように感じました。 いずれにしても大量に数種類の石膏を入手し、清和したものなど含めて数kgのジェッソ用の石膏が手に入ってしまったので、私はすでに一生かけても使いきれないだろう量の石膏があるという状態。

ところで、今回のことかわわかったのは、清和(水和、Slake)の方法についてはモダンな数時間で終わらせてしまうものも、1ヶ月ほぼ毎日かき混ぜて水換えをしたものと比較しても、大して違いがなかったということ。
書籍に書かれていた「最近の石膏は精製度が高いので、余計なゴミなど含まれていないので1ヶ月もかける必要がない」というのが正しいような気がします。

さて、今後は、膠の種類や、配合を変えることでベストのジェッソづくりを目指します。

おまけとして、手軽なInstacollと比べるとどうかという点。 やはり盛り上がりの美しさからいうと、ジェッソでギルディングした方が美しいです。 けれど、金の輝きだけで比較すると、Instacollもかなり綺麗に金が輝きます。実際に並べて比較してみましたが、やはりInstacollは優れものです。 今度、うまく比較写真が撮れたら紹介します。 (でも、金の輝きの写真撮影って、難しいんですよね・・・)


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トラディショナルなギルディング下地制作 (Making Traditional Gesso for gilding)

先日自分で水和(清和、Slake)した石膏を使って、ギルディング下地用のジェッソ作りです。
今回は、Toni Wattsさんのレシピでジェッソを作りました。

今回は実験のため、同じレシピで、石膏だけ種類を変えていくつか作ってみます。

 

1.道具や材料を揃えます。

8 Parts: Slaked Plaster (Calcium Sulphate Dihydrate):石膏
3 Parts: White lead:鉛白
1 Parts: Seccotine glue (fish glue):魚膠
1 Parts: Sugar:砂糖
A pinch of Armenian bole to color it:アルメニアンボール

※今回は、実験用に少量作りたかったので、1 Part = 1/8 teaspoon (小さじ1/8) で作りました。

 

2.粉類の分量を正しく量ります。

 

3.粉類を乳鉢にいれて細かい細かい粉状にしていきます。

 

4.アルメニアンボールをごく少量入れて色を付けます。

 

5.Fish Glue(魚糊、Seccotine Glue)を混ぜます。

(この写真、間違ってアルメニアンボールを混ぜる前にFish Glueを足そうとしてしまっています)

6.乳鉢ですり混ぜます。

7.ガラス板の上に、乳鉢でねったものを移します。

 

8.マラーでさらにキメの細かい状態にしていきます。

 

9.パレットナイフなどで集めて、タブレット上に乾燥させて出来上がり。
もちろんこのままフレッシュな状態でも使えます。
(この部分の写真を撮り忘れました)

 

10. 実際に使ってみると。。。

 

こんな感じに。
結構簡単にできてしまいますが、材料の中には毒性のあるものもあるので、マスク必須です。
使用した道具を洗うときも、洗い流さず、できるだけペーパーナプキンなどで拭き取って、ゴミとしてすてるようにしたほうがいいでしょう。

次回は、材料による違いの紹介です。

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Slaked Plaster of Paris を作る(伝統的な方法)

先日すでに完成していた現代の方法によるPlaked Plaster of Paris作りに引き続き、ようやく伝統的な方法によるSlaked Plaster of Parisが完成しました。
約1ヶ月かかるこの工程、ちょっと大変でした。

Timothy Noad著の”The Art of Illuminated Alphabet” を参考にしました。

材料、道具
Plaster of Paris 約450g
水(できれば蒸留水)たっぷり
大きめのバケツ
混ぜ棒など

手順

1.Plaster of Paris とバケツを準備

2.バケツに分量の石膏を入れる。
(書籍によっては、先に水を入れ、その中に石膏を振り入れると書かれています)

3.2に水を加え1時間かき混ぜ続ける。

ひたすら、沈殿物がなくなるまでかき混ぜ。。。

そのまま1日置く。

4.1日後。石膏が沈むのでその上澄みの水を捨てて、


5.新しい水を加えて、そしてまたひたすら10分間かき混ぜる。

そのまま一晩置く。

6.4、5を毎日1週間繰り返す。
その後、1日おきに、4,5の作業を3週間続ける。

7.1ヶ月後、上澄みの水を捨てて、コーヒーフィルターで余分な水分を捨てて、トレイに上に広げ完全に乾かす。
水分を取り除ききれず、かなりドロドロの状態です。

8.約1週間後、ようやく完全に乾きました。


9.これらをすり鉢で粉末にします。



10.瓶に密閉保存します。今回量を作りすぎて、一つの瓶に入り切らなかったので、ジップロックで残りを塊のまま保存することに。

完成です。

一生かかっても使い切れないであろう量ができてしまいました。。。どうするんだろう。。。
必要な人に分けようかしら。。。

それで、これから、実際にジェッソを作ってモダンな方法、この伝統的な方法、ボローニャ石膏、ソチーレ石膏でギルディングの比較を始めようと思います。

ただ、この、現代の方法と伝統的な方法において、1日で作るものと1ヶ月かけるものの違いが私には、今はわかっていません。
このことに関して書かれている書籍を見つけました。
Patricia Lovett著 ”Illumination Gold and Colour” です。
この本には、「昔のPlaster of Parisは純度が低く、ゴミなどがかなり混ざっていたため、1ヶ月かけることによって細かいゴミなどを取り除いていた。現在のPlaster of Parisは純度が高いので、1ヶ月も掛ける必要はなく、1回15分の撹拌と、一晩の待ちでいい」と書かれていました。
そのかわり、Plaster of Parisを入れた容器に水を注ぐのではなく、水を張ったバケツに、水を混ぜながらPlaster of Parisを振り入れることで、Plaster of Parisの粒子一つ一つの表面にしっかり水分子をくっつけていくという作業になるそう。これで水和ができる、と。納得のいく説明です。
結局の所、しっかりとPlaster of Parisと水を混ぜ合わせれば、現代の方法よりももっと手軽にSlake(水和)できるということがわかりました。

さて、本当に同じなのか?次は、本格的ジェッソ作りで比較です!



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